駆動系ケース内のメンテナンス
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駆動系ケース内のメンテナンス
スクーターはエンジンの回転数だけで走っている訳では無く、実は自動的に変速して走っており、イメージとして
サイクリング自転車のチェンジの様な事を自動でやってます。かしこいですネ。
ただスクーターは自転車の様にチェーン駆動では無く、ゴム製のVベルトで駆動しています。
ゴム製って事は?
ゴム製Vベルトは消しゴムの様に磨り減ってしまい、同じくウェイトローラーと呼ばれる変速タイミングを決める
小さなパーツも磨り減って来ます。
磨り減ると言う事は?
正常に変速が出来ないので、やたらと燃費が悪くなりエンジンにも負担がかかり最悪の場合、Vベルトの断裂や
エンジンの故障などを引き起こします。
磨り減ったカスはどこへ?
車種にもよりますが、駆動系ケース内に蓄積し、二次災害を引き起こし、キックレバーの動作不良なんかも
コレが原因となります。
と言う事は、駆動系はメンテナンスフリーでは無いんです!!
走行距離や交換時期が来たら必ず内部の消耗品の交換が必要です。
画像はライブディオ
先ずはケースを外します。
内部はこうなっております。一般的にはあまり見る機会の無いトコロですネ。
分解していくとこんな感じ。
消耗していくベルトと、ウェイトローラー(左端の白い6個)の交換はこの状態で行います。
画像右側『ドリブン側』のクラッチアッセンやトルクカムとか呼ばれる塊。
加速に谷が有るとか坂道が苦手になって来たって時はココのメンテナンスが 必要となります。
分解するとこんな感じ。古いグリスや汚れでベトベトですネ。
一通りの清掃が完了。
整備前の車体の走りの状態により右上のバネ『センタースプリング』と、右下パーツ内の3本のバネ『クラッチスプリング』、状態によりクラッチ本体の交換も必要な場合もあります。
6番の画像左下のコレ!このいびつな長穴!!この形状が健康な状態です。
参考までに、この状態が不健康な状態です。
メンテナンス不足によりグリスの性能が低下、金属同士がケンカして摩耗しております。
各部の状態を見ながらグリスアップ、組み込んでいきます。
一通りの清掃作業と各部可動部へのグリスアップ、動作確認と同時にVベルトの接触面のメンテナンスも実施していきます。
Vベルトの接触面にサビが出る事が有り、その場合はVベルトがすぐに摩耗してしまうので適切な処置が必要となります。
確実に組み込んでスッキリ!!
この作業により、安心して走行する事が出来ます。
コレで驚くほどに最高速度が上がり、何より嬉しいのが燃費も驚くほど良くなります。