キャブレターのメンテナンス
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キャブレターのメンテナンス
キャブレターとは、エンジン内に空気とガソリンを送り込む装置です。
今ではFi(フューエルインジェクション)“電子制御燃料噴射”が主流ですが、キャブレター車両にお乗りの方もまだまだいらっしゃいます。
運悪く水を吸入しちゃった。
何やらゴミを吸入しちゃった。
長期間放置して久しぶりに乗ろうとしたらエンジンが掛からない。
と言う場合にはキャブレターのメンテナンスが必要となります。
ここでは長期放置にてエンジン不動となったライブディオのキャブレターをメンテナンスしていきます。
画像はあらかじめ見やすい様に邪魔なパーツを取り外しております。
コレがキャブレターです。
先ずはキャブレター表面に付着した汚れを清掃し、コレを取り外します。
コレは、スロットルバルブと呼ばれる物で、アクセルを回すとコレが上下し、エンジン内に送り込まれるガソリンと空気(混合気)の量を調整してます。
スロットルバルブもこの状態で清掃しておきます。
※スロットルバルブから飛び出ている『針』、コレはジェットニードルと呼ばれ、ココもセッティング時に弄るカ所となります。
取り外したキャブレター本体です。
キャブレターは上下2分割構造となっており、上側がキャブボディー、下側がフロートチャンバーと呼ばれます。
このキャブレターは長期放置によりガソリンが気化し濃縮されドロドロです。
重症の場合にはカチカチの“べっこう飴”の様になったり、緑色のガサガサだったり水混入の場合には白くガビガビだったりします。
コレはオートチョークと呼ばれる物でエンジンが掛かりやすくする装置。
もちろんコレも清掃の対象となり、通電、動作チェックは欠かせません。
一般的なパーツクリーナーでは硬化した汚れは落とせませんので、当店では『ワコーズ』の『エンジンコンディショナー』と『キャブレタークリーナー』を使用しております。
キャブボディー側も分解、ガソリンが流れる各通路も詰まりまくっております。
キャブレターには“針”ほどの細い通路があちこちに通っており、各通路をしっかりと清掃しないとエンジンは正常に回ってくれません。
コレがメインジェットとスロージェットと呼ばれる物です。
長い方がスロージェットで、役割はエンジンのアイドリングから少し上の回転までのガソリンの供給をします。
短い方がメインジェットで、役割はエンジンの低回転から最高回転までのガソリンの供給をします。
指でつまんでいるのは清掃後のメインジェット。
清掃前は中央の穴が詰まっておりましたが適切な清掃方法により画像の様に“番手”が変化する事無く清掃完了で、同じ様にスロージェットも清掃していきます。
- “番手”とは?
- この穴の大きさには番号が付けられており、ココもセッティング時に交換するパーツのひとつとなります。
全ての清掃が終了し、後は組み込み、調整で作業完了となります。
ですが!!
実はこれで完了では絶対にダメで、キャブレターが汚れまくっている、と言う事は、ガソリンタンク内のガソリンも古いと言う事なので、ガソリンの入れ替えが必要となり、無事に入れ替えが完了したら次は燃料ポンプ(車種により負圧コック)の実働チェック、動作に問題が無ければエンジンを始動させ、プラグの焼け色のチェックとなり、焼け色が『きつね色』であれば、とりあえずはOKとなります。